ホームページの情報が異様に少ない病院は要注意/八王子・滝山病院の看護師が患者暴行容疑で逮捕される/これからもどんどん告発を!
八王子の医療法人社団孝山会・滝山病院で、患者暴行の容疑で看護師が逮捕されたという2月15日のネットニュースを目にした時、私の頭にまず浮かんだ言葉は「やっと告発者が出たか」でした。
2001年に埼玉で発覚したおぞましい朝倉病院事件とも一部でつながるこの病院の悪評は、私も以前から耳にしていました。死亡退院率が異様に高く、「入ったら出られない」と囁かれる病院でもありました。まさに、OUTBACKアクターズスクールが寸劇化を進める「片道きっぷ病院」です。
死亡退院率の高さは「人工透析など身体の状態も悪い患者を受け入れているため」と説明されがちですが、こんな実態では、心身ともに「より悪くさせているのではないか」との疑念が拭えません。数年前、ここでの勤務経験がある看護師たちの間で交わされている悪評を収集し、内々に証言者を募ったこともあります。しかし、その時は勇気ある関係者に出会うことができず、告発には至れませんでした。ですが今回、やっと告発者が現れて、ひどい状況を暴く第一歩が踏み出されたわけです。
今後、捜査の過程でより詳しい状況が分かると思いますので、現時点で私の見解を詳しく書くことは控えます。ただ一点、630調査を基にした神奈川県内の全精神科病院データ本「どこに行けばいいの?!」を昨年発行し、精神科病院の質の違いを明らかにしてきた者として、伝えたいことがあります。
「ホームページの内容がスカスカな病院は要注意」ということです。「患者様ひとりひとりにとっての『家族』でありたい」という皮肉な言葉が躍る滝山病院のホームページは、見た目は綺麗ですが内容が全くありません。管理者や院長の名前すらないのですから、怪しさの極みです。今回、画像として使ったのは、日本精神科病院協会のサイトにある病院紹介の一部です。朝倉重延という管理者の名前を憶えている人は多いのではないでしょうか。本来の専門は精神科ではないようですが、知らない人は検索してみてください。
精神科病院についてのネットのクチコミは悪口が多く、事実無根の中傷も書き込まれているので注意が必要ですが、滝山病院の評価は際立って低く、Googleのクチコミに1年前に投稿された下記のメッセージがとても印象に残ります。
【朝倉病院事件】
精神科医っていいですね。何人も気の毒な精神疾患のある患者さんを闇に葬り去ってもこうやって偽名も使わずに恥ずかしげもなく病院開設できるんですから。正義なんて存在しないのですね。(原文ママ)
前回も書きましたが、私は精神医療や精神科医の良心を信じています。だからこそ、とんでもない病院やスタッフを自浄能力で迅速に無くして欲しいのです。関係者による告発も欠かせません。どんどん告発してください。公開するかどうかは未定ですが、KPとしても危ない病院リストの作成を進めて患者支援に役立てていきます。
