第2期も大盛り上がりで映画撮影も開始/11月の本番目指し23人が集結/OUTBACKアクターズスクール

4月17日、OUTBACKアクターズスクールの第2期がスタートしました。横浜市神奈川区の反町地域ケアプラザで行った第1回ワークショップには、多くの新入生を含む計23人が参加。来年公開予定のドキュメンタリー映画の撮影も始まり、スクール生たちのイキイキとした表情をカメラが捉えていきました。

この日のプログラムのテーマは「出会うこと、知り合うこと」。11月の本番まで付き合っていくことになるスクール生たちが、互いにどんな人なのかを知ることを目的に、いくつかのワークを行いました。

前半は校長の中村マミコが進行を担当し、リラックスを目的とした恒例のゲーム「なんでもバスケット」から始めました。みんなで円になって椅子に座り、円の中心に立つ鬼が「○○を身につけている人」など、自分に当てはまる条件を挙げます。その条件に合った人が立ち上がって席を移動し、椅子に座れなかったひとりが次の鬼になるゲームです。ゲームに夢中になることで、スクール生たちの緊張が解けていきました。

次にやったのは「早ならび」のゲーム。チームに分かれて縦に並び、出されたお題に従って並び替えをし、その早さを競うゲームです。「名前のあいうえお順」「誕生日の早い順」など、参加者たちのちょっとした情報を楽しく知ることのできるゲームです。「幅跳びが長く跳べる順」というお題では、実際にその場で次々と幅跳びをして順番を確かめました。焦って尻餅をついてしまった人もいましたが、みんなで笑い合い、非常に和やかな時間になりました。

続いて、目に見えない「気」(エネルギー)のボールをマイムで表現し、隣りの人に手渡していくワークを行いました。みんなの集中度が非常に高く、ドラマティックな一時になりました。最初のひとりが目に見えないボールを身体表現で作り出すと、周囲の人たちは想像力でそれを目撃し、隣に伝えていく。その場に確かに、共有のイメージが生み出されていました。とても素晴らしい、息を呑むような瞬間でした。

少し休憩をはさんだ後、「他己紹介」のために対面似顔絵を描く、別名「誰でもピカソ」を行いました。ペアになって、互いの似顔絵を描きます。その際、「決して手元を見ない」「15秒で描く」というルールがあります。この2つのルールがあることで、絵のうまい下手を気にせず、安心して楽しみながら取り組むことができます。絵が完成したら、「名前」「どこから来たか」「好きな場所」「このプロジェクトに期待すること」をインタビューし合い、似顔絵と共に発表してもらいました。継続メンバーは、第1期の頃に比べると、OUTBACKアクターズスクールの取り組みに対して、より具体的な希望、要望を持つようになり、強い意志を感じました。

後半は、第1期から講師を務める俳優の加藤啓さんに進行をバトンタッチ。「私の好きな時間」を1人ずつジェスチャーで表現するワークを行いました。「1人で音楽をかけながら部屋の中を走り回る時」「コーヒーをいれる時」「ステーキを焼いて食べる時」「好きな人と手をつないで映画館でデートする時」など、その人らしさが伝わる場面をたくさん見ることができました。今期のスクール生たちも、抜群の個性や魅力を備えていることがわかりました。

最後に、みんなで振り返りをした後、中村があいさつしました。

「演劇を作ることは、旅をするようなもの。旅では自分が経験したことのない、新しい何かに出会います。不安や恐れもあるかもしれないけれど、それにも勝る楽しさ、喜びがあるはずです。希望を持って、時に寄り道しながら、演劇という旅を11月の公演まで続けていきましょう」

この日から、映画監督・飯田基晴さんによるOUTBACKアクターズスクールのドキュメンタリー映画の撮影が本格化しました。写真家・橋本貴雄さんによるトモキチ(第1期公演主役)の密着撮影も順調に続いています。どんな作品になるのか楽しみです。

次回のワークショップは、5月22日(日)午後1時から、反町地域ケアプラザで開催します。参加をご希望の方は、outback.info.2021@gmail.comまでお問合せください。

“気”のボールを隣の人に手渡す
“気”のボールを変形させて手渡す
手元を見ず、相手の顔をじっと見ながら似顔絵を描く
描いた似顔絵の余白に相手の人から聞き取った情報をメモ書きする
「演劇を作ることは、旅をするようなもの」と語る中村マミコ校長
今回から本格的に始まった映画撮影

(写真撮影 よっこい)