脚に障害のある愛犬と暮らした12年の記録/OUTBACKメンバー撮影中の写真家・橋本貴雄さん写真展「風をこぐ」/横浜の古民家ギャラリーで12月2日まで
編集長&副校長の佐藤です。11月7日のOUTBACKアクターズスクール公演は、様々な分野の人達から注目されました。ベルリンに拠点を置く写真家・橋本貴雄さんもそのひとりで、スクールやメンバーたちの今後に大きな可能性を感じ取り、レッスン中から本番まで熱心に撮影を続けてくれました。
そして今も、撮影は継続中です。第1期メンバーのうちのひとりを、これから長く追いかけてくれるのだそうです。何年かかるのか、今はわかりませんが、障害を乗り越えて人が輝く瞬間を捉えた素晴らしい作品になることでしょう。
そんな橋本さんの写真展「風をこぐ」が、12月2日まで(月曜から木曜の午後1時から午後5時)、横浜市中区竹之丸194の古民家ギャラリー「たけのま」で開かれています。事故で後ろ脚に障害が残る愛犬フウと共に、福岡、大阪、東京、ベルリンで過ごした12年間の記録です。小説家の多和田葉子さんは、橋本さんの写真集「風をこぐ」の帯にこう書いています。
「写真の中の一匹の犬を見ていたら、いつの間にかわたしの心の奥深くに入りこんでいた。人は誰もが怪我をした犬を心の中に飼っている。その犬を大切に見守りながら旅すれば、風景はこんなにもしみじみと見えてくるものだ、と」
京浜東北線・山手駅から徒歩10分のところにある築70年の「たけのま」も、訪ねる価値のある魅力的なギャラリーです。ただし、非常に分かりにくい場所にあるので、スマホをお忘れなく。
橋本さんの写真展は各地を巡回中で、今後は札幌、鳥取、佐賀でも予定されています。



(ギャラリー内撮影 佐藤光展)