華原朋美さんが隔離拘束体験のつらさ語る/10日のイベントで「表現活動」の大切さ強調/脚本・主演で映画化も?

10月10日の世界メンタルヘルスデーに合わせて、同日、東京のイタリア文化会館で演劇作品「マラー/サド」の映像上映会が行われました。11月7日開催の「OUTBACK〜まだ見ぬ世界へ!〜」に出演予定の戯曲創作グループ「シブリングス」が関わるイベントなので、OUTBACKアクターズスクール校長・中村マミコが参加してきました。

最も印象に残ったのは、上映後のサプライズでした。歌手&タレントでユーチューバーの華原朋美さんが舞台に登場したのです。そして、メンタルヘルスに不調を抱えた人たちにとって表現活動がいかに大切なことか、そうした活動を心から応援している、などと語りました。

また、自身の入院体験にも話は及びました。精神科病院で隔離拘束をされたことで、とても傷き、差別的な体験もしたと明かしました。そして、不適切な精神医療で深まったトラウマを乗り越えるためにも、自身の経験を脚本にまとめ、主演して映画にしたいと力強く語りました。華原さんが壇上にいたのはわずか数分でしたが、とても前向きで圧倒的なオーラを放っていました。ぜひ、思いを貫いてください。

華原さんのような著名人たちが、メンタルヘルスの話題をもっとオープンに語れるようになることを期待せずにはいられません。OUTBACKアクターズスクールは今後、著名人たちとも連携し、あっと驚くような仕掛けを考えていきます。

この日、映像が公開された「マラー/サド」は、「演劇集団アルテ・エ・サルーテ」というイタリアの精神疾患当事者によるプロの劇団が作った作品です。数年前、NPO法人東京ソテリアが中心となり、日伊共同の精神障害者演劇プロジェクトが始まりました。コロナ禍でプロジェクトは停滞を余儀なくされましたが、この日、イタリアで上演された「マラー/サド」の映像に、日本の参加者たちの映像を加えた作品の上映会にこぎつけました。映像では、俳優たちの熱量が伝わりにくく、改めてリアルな舞台での上演に期待せずにはいられませんでした。

11月7日、OUTBACKアクターズスクールは、横浜のあかいくつ劇場で演劇公演を行ないます。1期生たちが、この半年間のレッスンの成果をお見せします。ぜひ劇場まで足をお運びください。

公演の詳細情報と、申し込みはこちらへ。

華原朋美さんも登場したイタリア文化会館での上映会