「人権問題は家の中から発生している」/高森信子さんに「相手の気持ちがわかるポイント」を学ぶ
家族SSTを全国に広めた高森信子さんを講師に招いたKP勉強会を、横浜市健康福祉総合センターホール(中区桜木町)で6月30日に開催しました。
「家族が良かれと思ってすることが、精神疾患の人たちを追い込んでいることがよくあります。親の考えの押し付けが、子どもたちを苦しめているのです。そういう意味では、人権問題は家の中から発生しているといえます」と高森さん。病気と闘いながら必死に行ったことを、家族からあっさり否定され、病状が悪化した実例などを豊富に交えながら、家族や支援者が関わり方のコツを学ぶことの大切さを教えてくれました。
さらに高森さんは「相手の気持ちをわかるための大切なポイント」として、「相手の考えを最初から否定しない」ことを強調。「『の』の字の哲学」による反復確認などが、いかに大切であるかを再確認できました。
高森さんは今年88歳。1時間半に及ぶ素晴らしい内容の講演を原稿も見ず、立ちっぱなしで終えるエネルギーにも驚きました。KPには、今後もアドバイザーとして関わっていただきたいと考えています。高森さん、これからもよろしくお願いします。

(2021年6月30日、横浜市健康福祉総合センターホール 佐藤光展撮影)