「私たちの事を覚えていてくれてありがとう」/精神科病院と音楽スタジオ繋ぐイベント大成功

精神科病院の中で長くひっそりと暮らす人たちに、我々はどのようにアプローチすればよいのか。KPメンバーは様々な方法を考えています。

今年1月19日には、東京の音楽スタジオと横浜の精神科病院をネットでつなぎ、入院している人たちにライブ演奏を届けるイベントが大成功を収めました。KP芸術文化担当の中村マミコ氏らの企画です。

このイベントに協力した医療機関は、横浜市神奈川区の紫雲会横浜病院。コロナ禍で外出もままならない患者さん30人ほどが、院内の作業療法室に集まりました。

西井夕紀子さんらミュージシャンが、この病院の患者さんたちと2019年に作ったオリジナル曲「秋まつり」や、竹内まりあ、いきものがかり、EXILEなどの曲のメドレーを、約1時間にわたって東京のスタジオで披露。患者さんたちはただ聴いているだけでなく、高齢の女性がX Japanを独自の歌詞で熱唱するなど大いに盛り上がりました。

中には「私たちの事を覚えていてくれてありがとう」と言って泣き出す患者さんも。当日の模様は、改めて動画などで詳しくお伝えする予定です。

このイベントに触発されて、詩や歌詞を書き始めた患者さんが複数いるそうです。このような企画は、患者さんたちの心の孤立を防ぐだけでなく、精神科病院を変えるきっかけにもなるのではないかとKPは手ごたえを感じています。

患者さんたちと作ったオリジナル曲などを披露する西井さんらミュージシャン
横浜の精神科病院と東京の音楽スタジオを結んで行われたイベント