KPはヘイト幟旗の撤去要請活動に取り組んでいます!

学校関係者にチラシを手渡し、子どもたちへの適切な教育を求めるKPメンバーら(2020年5月29日、横浜市都筑区で)

KPには、不当な差別から精神障害者を守る役目もあります。メンバーがKP設立前から取り組んできたのが、横浜市都筑区の住宅街にたなびくヘイト幟旗の撤去要請活動です。 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/72816

庭付き一戸建ての家が建ち並ぶこの住宅街では、精神障害者向けグループホーム「YACHT」への反対運動が起き、開設から1年を経た今でも、運営に反対する約30本の幟旗が立っています。この中には「子どもたちの安全を守れ」「地域住民の安全を守れ」と書かれた幟旗もあります。これはYACHTの入居者のみならず、すべての精神障害者への明らかなヘイトと言えます。

そのため我々は、今年4月10日以降、毎週金曜日にこの地域を回って住民の意見を聞いたり、幟旗の撤去を求めるチラシを投函したりする活動を続けてきました。

ですが、住民の反応は好意的ではありません。公道から幟旗の記録写真を撮ろうとしただけで、「撮るな!」と怒鳴られました。チラシを渡した住民から「こんなことをしても何も変わらないよ」と冷ややかな視線を浴びたこともあります。それでも、我々は諦めません。ヘイト幟旗が撤去されるまで、現地訪問を続けていきます。

直近の5月29日には、メンバー約30人がチラシ300部を町内全域に投函したほか、同じ町内にある幼稚園、小学校、中学校を訪問して、校長や教頭ら職員にチラシを手渡しました。

5月29日に配布したチラシの内容

ヘイト幟旗が立つ道路は通学路でもあります。この地域の子どもたちが、ゆがんだヘイト意識を心に宿すことがないように、適切な教育をお願いしました。学校や保護者のご希望があれば、KPメンバーが子どもたちと交流することも可能だとお伝えしました。

言うまでもないことですが、精神障害者=犯罪者予備軍ではありません。刑法犯罪者になる割合は、精神障害者よりも健常者の方がずっと高いことを犯罪白書などのデータが示しています。死刑が確定した植松聖死刑囚も、精神障害が原因で事件を起こしたのではありませんでした。

しかし、歪んだマスコミ報道の影響もあって、情報はいつも正しく伝わりません。「危ない人=精神障害者」という歪んだ認識が、今も社会にはびこっています。

そのためKPは、精神障害者の思いや真の姿を社会に広く伝える活動に取り組んでいきます。ピアが主体となった前例のない組織だからこそ、出来ることだと考えています。

ご協力、ご支援をよろしくお願いします。